HTML5 2012 6 3
書名 日本企業復活へのHTML5戦略
著者 小林 雅一 光文社
多くの人が、「HTML5とは何か」と思ったでしょう。
これは、文章で説明するよりも、図を見てもらう方が早いでしょう。
この図を見れば、事の重大さがわかるでしょう。
つまり、HTML5によって規定される次世代ブラウザが、
「事実上のOS」となるのです。
OSというと、誰もが「Windows」を連想するでしょうが、
実は、あらゆる電子機器にOSは使われているのです。
ところが、現在、
パソコンのOS、スマートフォンのOS、家電製品のOSでは、
全部、別々のOSとなっています。
これでは、消費者にとっては、非常に不便です。
こうした不便さを解消するために、HTML5があるのです。
HTML5で記述される次世代ブラウザが、事実上のOSとなって、
あらゆる電子機器をコントロールするのです。
別の言い方をすれば、新たな世界標準を作るということです。
にもかかわらず、日本の電機メーカーは、
この本によると、HTML5には「後ろ向き」だそうです。
おそらく、日本の電機メーカーは、
「指示待ち経営」に慣れてしまったからだと思います。
かつては、マイクロソフトが作った仕組みで、パソコンを作り、
今は、グーグルが作った仕組みで、スマートフォンを作っています。
そして、今度は、スマートTVで、指示を待っているような状態です。
日本の電機メーカーは、優等生ばかり採用しすぎたのではないか。
確かに、優等生は、指示されれば、課題を完璧に解くでしょう。
しかし、白紙の状態から、新しいものを作るのは、苦手でしょう。
昔の電機メーカーには、「奇人・変人」が多かったと思います。
これは、奇想天外な発想をする人という意味です。
そういう人材を採用する経営陣も立派、
というよりも、経営陣にも、「奇人・変人」が多かったと思います。
今の電機メーカーの経営陣は、優等生ばかりでしょう。
日本の電機メーカーの低迷は、これからも続くでしょう。
優等生では、危機は乗り越えられないのです。
(注)
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